ビンディングのネジが取れない時の対処法
やけくそになるその前にできることを
「ビンディングを板から外そうとしても、なかなか外れない!」
これはスノーボードを長くしていると一度は経験するちょっとした試練です。ヤケクソになって力ずくになる前に、一息ついてから、冷静にできることをしてみましょう。
ビンディングのねじ(ビス)が取れないときの対処法
①使用するドライバーの大きさを替えてみる
ビンディングのネジの規格はほとんどが#3です。ドライバーの大きさには精密ドライバーを除き、#1から#3までの大きさがありますが、やや小さめの#2でネジを緩めようとすると、ネジ穴に正しく力が加わらないばかりか、ネジが固い場合にネジ穴を痛めてしまう可能性があります。まずはドライバーのサイズを確認し、ネジ山のサイズに合った#3のドライバーでトライしてみましょう。
②ただ横に回すのではなく、下に押し込みながら回してみる
ねじを緩めようとするときに、ドライバーを横方向だけに力を加えると、ネジ山を傷つけてしまう場合があります。体重を加えながら下方向に押し込んでドライバーを回せば、たとえネジが固くてもネジ山を傷つける可能性はグッと減るでしょう。
③取れるネジから取っていく
「このネジは固い」と感じたら、潔く他のネジから外していきましょう。一つのネジが取れないからといって、そのネジばかりに集中しているとネジ山はどんどん痛んでいきます。ムキにならずに一度呼吸を整え他のネジに目を向けるようにしましょう。4つのネジのうち3つを取ることができれば、ドライバーを使わずとも、下記の方法でネジを取ることができます。
④貫通ドライバーを使用してみる
貫通ドライバーとは文字通り、ドライバーのグリップ部にドライバーの金属部分が貫通しているものを刺します。ビンディングのネジがなかなか取れず、ネジ山がなめ始めてしまったら、貫通ドライバーを用意し、ネジが緩む方向にドライバーを回しながら真上からハンマーなどで叩いてみましょう。貫通ドライバーを使うことでネジ山が再び 噛むようになり、ネジが取れるかもしれません。
⑤どうしても取れないラスト一個を取る方法
「あと一個がどうしてもとれない!!」「残り一つだけどネジ穴が死んでしまった・・」慌てる必要はありません。インサートホールに刺さったネジが残り1個になってしまえば、ドライバーを使わずとも高い確率でネジを外すことができます。汗ばんだドライバーを一度置き、ボードに引っ付いたビンディングを本体ごと反時計周りに回してみましょう。
⑥雌ねじ(インサートタップ)ごと回ってしまう場合は?
ネジと一緒に、受け口である雌ねじ(インサートホール)が回ってしまう場合、個人レベルではなかなか直すことが難しくなってきます。この場合は潔くスノーボードショップに持っていくか、チューンナップ工場にボードを出すといいでしょう。この場合、ソール側から穴をあけ、インサートタップ(雌ネジ)をラジペンで固定しながら金具のネジをはずし、新しいインサートタップを樹脂系接着剤で固定してからソールをリペアするというのが一般的な修理方法です。ただし、スライダー式のインサートタップを採用している板ではこのようにはできないのでメーカーに直接問い合わせるのが無難です。