フロントサイド900(トゥ抜き) FS900
つま先で踏み切る高回転スピンにトライ
トゥエッジで踏み切るフロントサイド900は、ヒール抜きに比べてやってる人も少なく、習得すれば間違いなく貴方の必殺スピントリックになるでしょう。パワフルにリップを蹴り込み、その反動でダイナミックに回転していく格好が、周囲に強烈なインパクトを与えるはずです。高回転だからといってやみくもにスピンを仕掛けるのではなく、回転と視界のイメージをしっかり持って、慎重に、かつ大胆にFS900を仕掛けてみましょう。
【アプローチ】後ろ肩を引いて早抜けを防ぐ
高回転スピンだからといってアプローチで必要以上に先行動作を入れ過ぎると、リップを上る時に著しく横にずれたり、早蹴りスピンを招いたりする恐れがあります。リップを上り始めたら踏み切る場所をしっかり見ながら徐々にトゥサイドエッジに加重していきますが、この時後ろの肩をスピン方向とは逆に引いておくことで、エッジがずれるのを防ぎ、高回転スピンのパワーを貯めていくことが出来るでしょう。
2 【踏み切り】横っ飛び&体の投げ過ぎには注意しよう
ちょうど後ろ足がリップの先端を通過するタイミングで、後ろ肩を回転方向へ瞬時にひねり上げ、同時に後ろ足で力強くオーリーをかけましょう。900回すことに気を取られ過ぎてオーリーの動作を怠ると、空中で回転軸がずれたり、低空ジャンプを招いたりしてしまいます。オーリーをしっかりかければそれだけ空中でも余裕が生まれ、なおかつ空中で新たに回転力を生み出すことが出来ることを頭に入れておきましょう。
【空中前半】板の引き付けを怠らずにどんどん回そう
タイミング良く踏み切りの動作を行うことが出来たら、目線をスピン方向にどんどん送りながらスピンしていきましょう。ただしボード自体には上へ飛ぼうとする力も働いていますので、回転を持続しながらもボードの引き付け動作も怠らないようにすることが大切です。エアのピークまでに450°以上回しておくと後半の動きが楽になるでしょう。写真では、グラブしていない前の手を進行方向にグイグイ引っ張りながら、回転力をさらに付けているのが分かります。
【空中後半】目線も使って回転力を生むと◎
450°回ったあたりで着地地点が再び見えてきますが、ここで目線を止めてしまうと残りの回転力が十分に生まれてこないでしょう。目線は止めずにできるだけ早く回転方向に送ることで、目線から上半身、下半身、ボードの順に回転力が生まれ、余裕を持ったランディングに繋がるはずです。踏み切りでしっかりとオーリーを行い、かつ目線をどんどん送ることができれば、体が遅れずスムーズなスピンに繋がるでしょう。
【着地】ひるまずに板をまっすぐ合わせにいこう
ランディングが再度見えてきたら、見えたポイントに向かって上半身を勢い良くかぶせていきましょう。体が遅れることなく着地するためには、前項で記述したように目線を早めに送っておくことが不可欠です。「回転が足りないかも」とひるまずに、全身全霊をかけてボードを真っすぐにあわせていきましょう