13-14 NITRO QUIVER POWDER 154試乗レポ
老舗カンパニーの斬新なパウダーボード
ドイツ南部に自社工場を持ち、確かなテクノロジーで世界中のスノーボーダーを魅了するナイトロのニューモデルQUIVER POWを春のニセコで実際に試してみました。
安定したビッグターンと素早い小刻みターンを両立
QUIVER POWDERの大きな特徴の一つが、全長154cmにして33.8cmという極太ノーズ幅。いつもより大胆に体を倒し込めるのでより大きな弧のターンを刻みやすく、広大な一枚バーンでも一定のリズムで滑り降りることができますね。沢地形での壁の上りやすさも抜群でした。深いターンを仕掛けても、エッジが食われて前のめりになる(ノーズが食われる)ことが少ないのも嬉しいですね。 また、テールが絶妙にテーパードされて(テール方向へ反り上がって)いるおかげで、エッジの切り返しも驚くほどスムーズでした。急斜面やツリーラン、ボトムターンも素早いエッジングが可能で、様々なシチュエーションで安定してボードコントロールを行えました。小回りを利かせつつビッグターンを刻め、独特の形状をしたスワローテールから爽快に雪しぶきを上げられる、楽しくて心強いボードですね。
QUIVER開発に携わった2人の激シブライダー
QUIVERシリーズはPOWDER154に加え、RAIL152、MTN(マウンテン)159という3本のラインナップ。チームライダーであるオースティン・スミスとブライアン・フォックスによって、あらゆるコンディションでもスノーボードを楽しめるようにと開発されました。早い段階からオールラウンド・スノーボーディングを追求してきた両名。スノーボードの神髄を知っている激シブライダーによって開発されたこれらの板を持ってすれば、レール、ジャンプ、パウダー、圧雪バーン、アイスバーン、シャバ雪、どんな状況でも楽しく滑走できるはずです。
ポップバンドでジャンプの切れ味も◎
QUIVER POWDERはターンだけでなく、ジャンプの切れ味も良好です。両足間の反発力を助長させるナイトロ社の技術POP BANDが内蔵。もともとPOP BANDはゼロキャンバー形状のフリースタイルボードに多く採用されていましたが、ベーシックなキャンバー構造であるQUIVER POWDERにそれが加わる事で、粘りあるターンをしながら状況に応じて素早く板をポップさせる事ができます。スワローテールなのでスイッチトリックはやや困難ですが、ジャンプセクションやパウダーグラトリも躊躇することなく仕掛ける事ができました。