初めて飛ぶキッカーでの注意点①
過信や無知は思わぬ怪我になる!
人工的に飛びやすく整備されたパークキッカーも、遊び方を一歩間違えると恐ろしいクラッシュを招いてしまいます。その原因のほとんどは「過信」や「無知」によるもので、滑りの技術が足りないからではありません。キッカーの性質を理解し段階を追って、怪我のないパークジャンプを目指しましょう。
注意点① アプローチスピード
キッカーを飛ぶ時に最も注意しなければならないのがアプローチのスピードです。飛び過ぎやショートエアは怪我を招く可能性がとても高いので、ジャンプの列にいきなり並ぶのはやめて、既に飛んでいる人のアプローチを注意深く観察するようにしましょう。
※どこからスタートして、スピード調整を何回しているかを見る
すでにキッカーを飛んでいる人たちが、どこからアプローチを初めて、何回スピード調整を行っているかを観察してみましょう。その際自分のオーリーの高さと比較してみて、自分のレベルに近い人を注意深く観察すること。1人だけではなく色んな人のジャンプを見るようにするとよいでしょう。ただしあまり他人を鵜呑みにし過ぎないこと。
注意点② ジャンプ台の形、大きさの種類
今度はキッカーを真横から眺めて、台の形状と大きさをあらかじめ確認しておきましょう。リップからランディングまでの長さ(テーブルの長さという)も見て、どれくらいの飛距離が必要なのかを把握しておくとよいでしょう。
代表的なジャンプ台の形
テーブルトップ
真横から見ると台形の形をしているのがテーブルトップ・キッカーの特徴。飛び出し口と着地の落差がほとんどないので、ランディングまで届かなくても衝撃は少ない。初めてジャンプ台にトライする人は比較的安全なテーブルトップを選ぶようにしましょう。
ステップダウン
リップがランディングよりも高い位置にあるのがステップダウンキッカー。リップを抜けたら落ちるようにして飛んでいくので、少ないスピードでも飛距離を稼ぐことができます。ただしテーブルの上に落ちると衝撃は大きいし、スピードが早いとすぐに飛び過ぎてしまうでしょう。ステップダウンキッカーを飛ぶときは、アプローチスピードには特に気を遣うようにしましょう。
ステップアップ
ステップダウンキッカーとは逆に、ランディングがリップよりも高い位置にあるのがステップアップキッカー。着地の衝撃がほとんどないので、サイズが大きくても安全性は高いですが、テーブルの角に落ちると衝撃が大きいので、頑張ってテーブルは越えるようにしましょう。
キャニオン
その名の通りリップとランディングの間が、谷のようにスッポリ抜けているジャンプ台がキャニオンキッカー。少ない雪でも大きなジャンプを作ることが出来るので、春先によく出現しますが、やはり着地まで届かなかった時の代償は大きいでしょう。慣れないうちは無理して飛ぶのはやめましょう。
注意点③ こんな形のキッカーは要注意
①着地が短いキッカー
リップの大きさに対して、着地が極端に短いキッカーには要注意だ。アプローチからはリップしか見えないので、リップの大きさに合わせて飛んだら飛び過ぎた、なんてことになりやすい。リップの大きさに惑わされず、着地に合わせてスピードをコントロールしていくことが大切だ。
②着地の斜度が緩いキッカー
ランディングに斜度がないと、着地で受けるダメージは大きい。さらには時間が経つにつれランディングが荒れてくるのも早い。極端に着地の斜度が緩い場合は飛ぶのをやめておこう。
③テーブルがへこんでいるキッカー
テーブル部分がへこんでいると、着地まで届かなかった時のダメージは非常に大きい。サイズが大きくなるとテーブル落ちで怪我を起こす可能性も高いので、着地まで届くか自信のない人は極力飛ぶのを控えよう。