初めて飛ぶキッカーでの注意点(リップ編)
リップを見極めればジャンプがさらに安全に!
リップとはキッカーの飛び出し口のことです。ジャンプ台の種類や特徴が分かってきたら、次はリップの善し悪しに気を配ってみましょう。リップの形は様々ですが、よくある特徴を頭に入れておけば、得意なトリックも出しやすくなり大きなクラッシュも少なくなるはずです。
【超重要】リップの特徴を把握しよう
一言でリップと言っても、その形状は様々。ジャンプの精度を大きく左右するので、リップの形状は注意深く観察しておこう。
リップの長さ
一般的なキッカーでは、アプローチの斜面が一度水平になり、そこから緩やかにリップが上りはじめる。リップが長いと安定した体勢でジャンプすることが出来るが、長すぎると踏み切るタイミングを取りづらくなり早蹴りを招いてしまう。
リップの角度
リップの角度がきついとジャンプの軌道は高くなり、逆に角度が緩いと低空ジャンプになって浮遊感も薄れる。リップが立っているとジャンプの浮遊感もあって楽しい反面、ミスした時のリスクは高い。寝ているリップは安全だが、より高く飛ぶ為には強いオーリーのが必要となる。
クイックなリップには注意
俗に言う「クイックなリップ」とは、リップの長さが短くて飛び出しの角度がきついものを指す。後ろ足を踏み切るタイミングを計るのが難しく、オーリーをうまく行うのがとても難しい。整備ミスで先端が反ってしまっているリップも広い意味でクイックなリップと言うことが多い。クイックなリップをうまく飛ぶには、より正確なオーリーが要求される。
リップの雪質
リップの雪質によって、ジャンプの感覚も大きく変わってくる。固い雪は踏み切りやすく、スピードも付いて飛びやすい。一方でシャバ雪のリップはボードが埋まって踏み切りづらいし、エッジが余計に掛かってしまうこともある。 リップの整備後に巻かれる「硫安」は、雪を固める効果があるので何も知らずに入るとつるんとまくられる危険性があるので気をつけよう。
誰かのジャンプでリップを推測してみよう
飛ぶ前からリップの特徴を把握するのはトッププロでも難しい。どんな性質のリップか分からない場合は、既に飛んでいる人の軌道を見てリップの特徴をイメージしてみよう。
※ジャンプしている人の軌道がやたら高い場合
ジャンプの軌道が高い場合は、リップの角度がきつい可能性が高い。リップの先端まで待って、まっすぐ踏み切ることができれば何とも言えない浮遊間を得ることが出来るが、重心がボードの真上にないと空中で板が先に飛んでしまう可能性がある。Rのきついリップではいつもより重心をさらに低くして、からだが遅れないようにしよう。
※みんな空中で暴れている
飛ぶ人が皆空中で暴れている時は、リップが少し荒れていると推測してよいだろう。もしくはリップの先端が少し盛り上がっていて、癖のあるリップである可能性もある。
※グラブやスピントリックをみんなバシバシ決めている
飛ぶ人のほとんどがスタイリッシュにトリックを決めている場合は、リップに何の問題がないと考えてもいいだろう。