春の走らない雪はどう対処したらいい?
4月も疾走感ある滑りを楽しむために
春はシャバ雪でパークもフリーランも面白い!ただ・・・ 「あれ?板が全然走らない!これじゃ話にならないぞ!」 そんな経験はありませんか? 春はあなたの板のソールに襲いかかる「魔物」が時々現れます。ここでは板が全く走らないときの対応策を考察します。
板が走らないメカニズムを知っておく
「妖怪板つかみ」「ペタジーニ」は何故起こる?
まずは春のゲレンデで驚くほどボードが走らなくなる原因を知っておきましょう。シーズン中に積もった雪は、春になると気温上昇により融雪がどんどん進みます。雪の表面には溶けた水が浮き出てきます。また春は偏西風によって大陸から流れ来る黄砂や花粉、木々や新緑のカス、土や砂ぼこりなどが、雪の上に舞い落ちてきます。このような「汚れた春雪」をひとたび滑ると、ソールには容赦なく汚れがへばりつき、2本、3本と滑っていくうちにボードがどんどん走らなくなっていきます。
また、そもそも汚れうんぬんの前に、気温の高い状況下での、雪融け水の浮き出た中途半端な温度の雪では、残念ながらボードは上手く走ってくれません。
要するに
①ソールに汚れのこびりついたボード
②水の浮いた中途半端な雪質
この二つが春のスノーボードを走らなくさせる大きな要因だと当サイトは考えます。
対策①こまめにブラシ、スクレーパーをかける
ウエアやバッグに入れ、いつでも取り出せるとGOOD
ソールに汚れがこびりついて走らないのであれば、その汚れを頻繁に取り除いてあげることがまず大切です。「なんだか板が走らなくなってきたな」と感じたら、とにかくブラシ、スクレーパーをかけてソールをきれいな状態に戻すことを心がけましょう。ナイロンブラシで汚れをかき出し、出てきた細かい汚れをスクレーパーで除去する。これをこまめに行うだけでソールの走りはだいぶ変わってくるはずです。もちろん滑る前にはホットワックスを入れ、家路についたらクリーニングワックスをかけてボードをケアしておくことも大切です。
対策②滑る時間帯、標高、天気を考える
板が走る時間に滑れば問題ない
春の雪は時間帯によってその性質を目まぐるしく変えていきます。どんなに優れたプロスノーボーダーも、雪が全く走らなければそのパフォーマンスを上手く発揮できません。あなたのボードが全く走らないときは、おそらく國母カズの板もテリエハーコンセンの板も走っていないでしょう。そんな時プロの人たちはどうしているか?多くのプロライダー、ベテランスノーボーダー達はズバリ「待機」していることが多いです。気温が高く、表面の水が浮き出てどうしようもなく走らない雪は、午後になり外気が冷えてくるとパリッと固まって、走る雪に一変する事がよくあります。またはその反対に、気温が上昇する前の、ひんやり涼しい朝イチは板がよく走る場合があります。
たとえボードが走らなくてもいじけて家に帰るのではなく、板が走る時間が訪れるまで気長に待ってみると、夕方にスカっとするような疾走感を味わえるかも知れません。
日中に融けた雪が夕方に冷えて再び固まると、写真のようなパリッとした走る雪質に変わる事があります。この「フィルムクラストスノー」はまさにパウダーに似た感触!!photo groovy 420tv
滑る標高で雪質はチェンジする
当たり前ですが標高1000m地点と200m地点では雪の性質は変わってきます。スキー場の頂上から滑りはじめ、万が一途中で板が走らなくなってきたら、その「走らない雪質に変わった標高」を何となく覚えておくとよいでしょう。一般的にはゲレンデ下部へ下れば下るほど、春の雪はどんどん走らなくなっていきますが、前述の通り、滑る時間帯によって雪質は良い方向へシフトしていく場合があります。
「昼間はあの地点から板が走らなくなった。今はさっきよりちょっと冷えてきたから、もう少し下まで走るかも」といった具合にある程度の予測を立てて、板が走る場所を推測していくとよいでしょう。
雨上がりは絶好のチャンス!
春にスキー場に降り注ぐ雨は、「恵みの雨」といっていいほど雪のコンディションをよくしてくれる場合があります。なぜなら春の雨は大気中の汚れを一掃し、斜面の汚れすらきれいに洗い流してくれるからです。いわゆる「雨で斜面が面ツルにリセットされた」というやつですね。雨上がりの空はとても澄んでいて、スキー場から見える景色も格別で気持ちがいいです。また、適度の雨は最高の春雪「コーンスノー」(シャリシャリの走る雪。ある意味パウダーにも感触が似ている)を生み出してくれる場合があります。
雨上がりは空気が澄んでボードも走るので、疾走感を味わうには絶好のコンディション!rider Teppei Hirota
対策③生塗りワックスを常備しておく
当サイトオススメは断然「HEIWAX」!!
ソールをまめにケアし、雪質への感度を上げる。それを踏まえた上で最強の切り札になるのが、「生塗りワックス」でしょう。柔らかめのパラフィンに水分を弾くフッ素などを配合した生塗りワックスは、文字通り生でグリグリとソールに塗り付けコルクやクロスで仕上げれば、ボードは驚くほどの滑走力を取り戻すはずです。
当サイトおすすめの生塗りワックスは断然、
「HEIWAX(ヘイワックス)」です。
HEIWAXとは北海道ニセコを中心に活動してきたとあるスノーボーダーが、長い間研究に研究を重ねて生み出した、魔法のようなスペシャルワックスで、その滑走性能の高さはニセコローカルのみならず全国のスノーボーダーに絶大的なる支持を受けています。
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