テク選(スノーボードテクニカル選手権)とは何?
自分の実力がどんなものか、安全に試せる絶好の大会!
「自分の滑りがどれくれいなものか、大会に出て確かめてみたい!でもジャンプやジブの大会は怖いし、ケガしたくないしなー」
そんな方は、スノーボード・テクニカル選手権いわゆるテク選に出てみてはいかがでしょう?テク選は、決められたコースを一人ずつ滑り、ターンの正確性など基礎的なスノーボードを、ジャッジが総合的に評価してくれる大会。
JSBAが主催する地区大会から全国大会、最近では草テク選も頻繁に行われているようです。
ここではそんなテク選の基礎知識と魅力をもっと詳しく、スペシャリストのお話を交えながらご紹介します。
テク選の種類、競技内容
テク選には大きく分けて、「整地」と「不整地 」があります。
整地とは文字通りきれいに圧雪されたバーンのことで、不整地とはウェーブやコブ等、圧雪されていない場所のこと。
コース平均斜度は23〜25°、場合によっては28〜30°の急斜面。コース長さ200mほどを一人ずつ滑り、4.5人のジャッジがオーバーオール(全体的な所感)でジャッジング、その合計点で順位を算出します。スピード競技ではなく、滑りの質を見る大会です。
整地、不整地の中でも種目は細かく分けられており、ショートターンやロングターン、自由演技など、種目によって細かく設定されており、選手は決められた滑りをしてジャッジにアピールしていくことになります。
テク選のジャッジ基準
大前提としてカービングターンの質が主体となってきます。全体を通していかに流れを損なわずに演技を終えられるか。ターンの正確性や加速性が重要なポイントになってきます。
ターンの種類も種目ごとに細かく設定されていて、例えば全体で6回転のロングターンをする種目があったとして、始めの3回転のターンは立ち上がりターンを、残りの3回転では抱え込みターンを意識してやってくれ。といった具合に、カービングターンのアクションを細かく分け、ジャッジしています。
グラトリも繰り出せるが減速は禁物
ジャッジはターンの質を主体として見ているので、板をスライドさせたり、エッジがずれて減速したりすると減点の対象となります。演技の中にグラトリを入れることもできますが、この場合も、トリックを仕掛けて終えるまでの一連の流れの中で、スピードを落とすと減点対象になります。常にエッジに乗った、流れるようなトリックを繰り出し、技を終えてからボードが減速していない、そんな完成度の高いグラトリが要求されます。中にはフロントフリップを仕掛ける人もいるそうです。
ここまではテク選の基礎知識をザッと紹介してきましたが、事項では実際に現場をよく知るスペシャリストにテク選の醍醐味や秘訣を聞いてみたいと思います
テク選の魅力、醍醐味とは?
自身もバリバリのプロライダーでありながら、スノーボードスクールの代表や著書出版、各種大会の主催等、多岐に渡り活躍している稲川光伸さん(OGASAKA)に、テク選の魅力について詳しく聞いてみました。
※まずはテク選の魅力とはなんでしょう?
「日本人にとても合っている競技だと思いますね。
カービングの正確性やスピード感など、いわゆる基礎スノーボードにおいて、今自分の持っている技術がどの程度のものなのかが分かる絶好の大会だと思います」
なるほど。
「ジャンプやレールBOXの大会と違いとても安全で、気軽に目標も設定できる。最近では草テク選なんかも流行っているんですよ。」
JSBAのスノーボードテクニック選手権は、日本各地で地区予選が行われ、各地区大会では実に150〜200名の参加者がいるんだそう。秋田の田沢湖スキー場で開催される全国大会でも、各地の予選を抜けた選手がこれまた150〜200名。他のスノーボードの大会と比べても実に多くのスノーボーダーが参加しています。それ以外にも各地でローカルなテク選が盛んに行われているんだそう。
上手い人はどう違う?テク選に勝つ秘訣は?
※テク選に出ている、上手い人はどこが違うんですか?
「上手い人は、高速滑走時の体のポジショニングが違いますね。スピードが出ていても、常にいいところに乗っている。シンプルで無駄が無く、それでいてターンにキレがあり、かつ柔らかい。シンプルの中にスピードがある。」
なるほど。
※では大会に勝つためにはどうしたらいいのでしょう?
「やっぱり何かしらの大会対策をしておいた方がいいですね。有名コーチやデモンストレーターの在籍するキャンプに参加してみたり、あとはテク選のDVDを購入して対策を練ったり」
なるほど、ただ単に自分の滑りの実力を確かめるだけなら、大会に出る上での対策は特に必要ないのかもしれないけれど、どうせ出るなら勝ちたい!上位に食い込みたい!のであれば、テク選にバリバリ出場してきたプロがコーチをするキャンプに参加して「勝つための滑り」を伝授してもらうのも手なんですね。
ちなみに稲川さんも、妙高山と月山の二つのエリアでスクールの代表を務めており、生徒さん達には自分が行うトレーニングと同じ内容でコーチングしているんだそう。
もし貴方が
「飛んだり擦ったりしないけど、自分の実力はどんなもん?」と思っているのなら、
この冬、全国各地で行われているテク選に挑んでみてはいかがでしょう?
安全で、自分のペースで目標設定ができて、改めて自分の長所や弱点を知ることで、スノーボードの楽しみ方が広がってくるかもしれません。
JSBA公認プロであり、第4,5,6期デモンストレーター。妙高山と月山スノーボードスクールの代表を務め、4万部発行のベストセラー「スノーボードテクニック」の著者。JWSC全日本ウィンタースポーツ専門学校で講師も務める。「DEAD OR ALIVE 」「BEACH BOX」「乗鞍大雪渓バンクターンスラローム」など、数多くの大会も主催。とにかく色んな実績を重ねてきたものすごい人!テク選のことも丁寧に教えてくれました!コブ斜面滑走技術理論開発のパイオニアで「コブデモ」の異名を持つ。
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