一本のボードで全てをまかなうか、状況に応じて使い分けるべきか?
来期は何用のボードを買おう??
「今まではパークがメインだったけど、先シーズン、パウダーランに目覚めた。」
「フリーランばっかりしてたけど、ボックスやレールもやりたくなってきた」
スノーボードを続けていくと、ある些細なきっかけから、別のジャンルに興味が沸くことはよくあることです。今シーズン得たものを思い出し、来シーズンの行動予定に胸をワクワクさせながら、じゃあ今度買うボードはどんなものにすべきか?
スノーボードには実にたくさんの種類があります。
ある特定のジャンルにパフォーマンスが特化した板だったり、はたまた「オールラウンド」と銘打って幅広いジャンルをカバーしていたり。
何にせよ、今まで乗り慣れていたボードから高いお金を払い、全く違う乗り味の板にシフトチェンジさせるのは、非常に勇気のいることです。
「できれば一本で何でもこなしたい」のか
「状況に合わせて適した板を乗り分ける」のか、
どちらがいいのでしょうか?
一本のボードで結構何でもできちゃう!?
サイト管理人は今まで多くのプロライダー達とセッションさせてもらってきました。
経験上、プロの人たちは(多分何本もボードを支給されているのにも関わらず)意外にも、シーズンを通して同じボードに乗っている場合が多いです。
「一本のボードで何でもやりたい」
そう公言するライダーも多いです。サイト管理人もそう思っている時もありました。
実は結構、一本の板で何でもできちゃうんです。
ツインチップのボードでフリーランすることもできるし、ディレクショナルボードでスイッチトリックもできてしまいます。
一本のボードで何でもやり抜こうとするのはある意味、ボードの特性にこだわらず己のスキルを高めるためのいい修行方法なのかもしれません。
というより、その瞬間、そのシチュエーションでどんなボードを選択するかはその人のスタイルであり、決して間違いなど存在しないんだと思います。
180cm以上あるような、テールが割れたパウダーボードでバックフリップを決めたり、明らかに短いツインチップボードなのに急斜面を猛スピードでチョッカったり、それこそスノーボードが持つ遊び心、醍醐味、スタイルです。
でもなんだかんだ楽なのは・・・
とは言え、じゃあパウダーボードに乗ってレールで270INができるか?フレッシュなドン深のパウダーで短めのツインチップを使い、きれいな扇型のスプレーをあげられるか?ってなると、やっぱり無理が生じてきます。できるのかもしれないけどやりづらいです。
同じボードで日常的にフリーライドを楽しんでいるライダーも、キッカーでジャンプトリックを練習するときは短めのツインチップにチェンジする、なんてこともあります。雪の状況やカテゴリーに合わせてチョイスするボードを替えれば、何より楽だし、上達も早いでしょう。
さらに言うとパウダーボード。シェイプや構造が変わることで、ライン取りも変わればスプレーの上がり方も変わります。ボードに合わせてどの位置に乗るか、どう乗るかも変わるので、それはそれで結果的に上達にも繋がるし、なにより乗り味が変わるので雪上での楽しみがより増えるでしょう。
結局のところ
もしも来シーズン、今まで全く違う新たなジャンル、新たなスノーボードに挑戦したくて、そこのスキルがまだまだ足りないなと感じているのなら、思い切って特定のジャンルに特化した「滑りやすいボード」を選ぶべきです。
新しいことに挑戦したいけど自分の今までのスタンスは変えたくない、このままの感じでいきたい!と思うなら、今乗っているボードと似た、よりパフォーマンスの優れたボードをチョイスするべきです。
何にせよ、選択したボードに間違いはありません。
万が一、乗りづらくじゃじゃ馬と感じる板を選んだとしても、スノーボードを楽しむ気持ち、上達したい情熱があれば、やがてその板に体が馴染んでいき、最後には自分とシーズンをともにする、愛着の沸く板になっているはずです。