グラトリするのに最適なスタンスは?
グラトリをスムーズにスタイリッシュに行うためには、どれくらいのスタンスにセッティングするべきなのでしょう?ここではグラトリするのにふさわしい、一般的なスタンス幅、角度(アングル)についてご紹介します。
グラトリに適したスタンス幅について
肩幅を基準に、徐々にワイドにしていくとGOOD!
スタンス幅とは両足間のビンディングの距離のことで、正確に言うとビンディングの丸いディスクの真ん中同士を結んだ長さを指します。グラトリをしやすいスタンス幅はどれくらいなのか。そもそもスノーボードする上で、どれくらいのスタンス幅が滑りやすいのか。一般的には肩幅くらいがちょうどいいと言われています。
グラトリは、基準となる肩幅から左右等間隔に徐々に広げていき、よりワイドなスタンスにして行うといいと思います。
ワイドスタンスでグラトリを行う利点は
①ノーズとテールが短くなり、ボードの回転性が高まる。
②幅が狭いよりも板を軽く感じ、ボードコントロールが楽になる。
③両足の間が広がるので、トリックがかっこよく見える。
などが挙げられます。
つまりスタンスが広いとクルクル回れて、取り回しも自在で、見た目もいい!のです。
ではスタンスは広ければ広いほどいいのか?
スタンス幅がワイドになり過ぎると、今度は様々な障害が出てくるので注意が必要です。
ワイドすぎるスタンスのデメリットは
①ノーズとテールが短くなりすぎてフリーランがしにくくなる
②オーリーで板を反発させるのが難しくなり、また着地で踏ん張りが利かなくなる
③腰や膝など、体への負担が大きくなる。
などが挙げられます。
ちなみにサイト管理人の場合、今現在のベストスタンスは54CM(身長164CM)ですが、昔ストリートレールやトリックに夢中になっていたときはスタンスを60CMまで広げたことがありました。その方が足が開いて、かっこ良く見えるんですね(笑)。
スタンス角度(アングルについて)
グラトリにはダックスタンスが有利!
グラトリするのに適したビンディングの角度は、後ろ足をマイナス方向に振る「ダックスタンス」が有利です。
(※ダックスタンスとは、後ろ足をマイナス方向に振ることで足がガニ股になって、見た目がアヒルの足のようになることからそう呼ばれています)。
ダックスタンスの場合だとボードの真上にドシンと体を構えられて、なおかつ重心をボードのセンターに保ちやすくなります。
またフェイキー(スイッチ)になった時に、体が前方を向きやすくなるのでフェイキーでの安定性が増してスイッチトリックも出しやすくなるはずです
。
ただしあまりに後ろ足をマイナス方向に振り過ぎると、メインスタンスでのターンの時に後ろ足での加重がしづらくなり、エッジがずれやすくなります。
また、ジャンプの着地の衝撃も受けやすくなるので、膝や腰を痛めている人は、極端なダックスタンスはお勧めできません。
だいたいの目安としては前足を12°〜21°、後ろ足を0°〜−12°くらいに設定して、乗り味と照らし合わせながら微調整していくといいと思います。
前回の「グラトリにふさわしい板ってどんな板?」と照らし合わせると、グラトリしやすいのは、短くて柔らかいツインチップボードを選び、スタンス幅を広げて両足の角度も広げ、ボードの中心に乗る、というのが王道ですが、何事もやり過ぎると各動きに障害が生まれ、体への負担も大きくなるので、様子を見ながら少しずつ試していくといい思います。