ウエアの種類と機能について
自分の滑りの環境に合わせてウエアを選ぼう
スノーボードウエアは価格が上下で10万円以上するものあれば、ネットや催事で買える激安2点セット!みたいなものまで様々です。まずはウエアの種類や、ウエアに備わっている細部の機能を理解して、自分にあったふさわしいウエアを見つけられるようになりましょう。
スノーボードウエアの種類
- 3レイヤータイプ(PT,JKそれぞれ)
- 2レイヤータイプ(PT,JKそれぞれ)
- ダウンジャケット
- つなぎ(ワンピース)タイプ
表地+防水透湿素材(コーティング)+裏地を貼り合わせたタイプのウエアが3レイヤーです。防水透湿素材が保護されるので耐久性が高く、耐水圧も20000mm以上のものが多いです。アウトドア系ウエアブランドのハイエンドモデルに多く見られ、値段もそれなりにしますが、厳冬期やバックカントリーで抜群の威力を発揮するでしょう。外からの冷気をシャットアウトしながらも、内側にこもった湿気はしっかり逃がしてくれます(透湿性に優れている)。ウエアの中に着るインナーを調節することで、寒い日も暑い日も快適なライディングを行えるでしょう。3層構造のため、生地が硬く少しゴワつくのが特徴です。
表地+防水透湿素材(コーティング)を貼り合わせたものが2レイヤータイプです。防水透湿素材が直接あたるのを防ぐため、内側にはメッシュライニングなどをつけているものがほとんどです。市場に出回っているスノーボードウエアの多くが2レイヤー構造です。柔らかく軽い着心地で、値段も手頃なものが多いです。透湿性、耐水圧の高いものを選べば、十分快適なスノーボードをのぞめるでしょう。
いわゆるダウンジャケットです。街着のダウンと違い、防水性や耐水圧に優れています。本来スノーボードウエアは内側にファーストレイヤー、セカンドレイヤー(フリース等)を着込み、全体の保温力を調整していますが、ダウンジャケットの場合、それ自体に保温力がかなりあるので、たとえ動かなくても保温力はかなり高いです。大会観戦や寒い日のナイター滑走にはもってこいのウエアですが、春先は逆に暑くなり内部が蒸れる場合もあるでしょう。本物のダウン(羽毛)ではなく、類似した素材を中綿にしているジャケットもあります。
ジャケットとパンツが一つに繋がっている、つなぎタイプのウエアです。腰回りが繋がっているので暖かく、転んでも雪が中に入ってこないのがメリットです。お手洗いが少し面倒ですが、最近ではチャックが付いていてジャケットとパンツに分解できるタイプのものもあります。
ウエア各部の名称と役割
スノーボードウエアには滑りを快適にするための様々な機能がついています。全部のウエアに全ての機能が付いている訳ではありませんので、自分に必要な機能にはしっかりと着目してウエアを選ぶようにしましょう。
- ポケット
- パウダーガード(ジャケット)
- パウダーガードとパンツのドッキング
- ウエスト調整
- パスケース入れ
- ベンチレーション(ジャケット)
- ベンチレーション(パンツ)
- リストゲーター
- フード調整
- パウダーガード(パンツ)
- パンツ裾のチャック
ポケットはウエアの内側と外側のいたる所についています。携帯電話、お金、車の鍵などをどこに入れるかもイメージしておくとよいでしょう。ただし、胸ポケットに固いものを入れておくと、転倒したときに体を痛めてしまう恐れがあります。
ジャケットの裾の内側に付いているパウダーガードは、ボタンを締めてパンツに被せることで、滑走時や転倒時の雪の進入を大幅に防いでくれます。激安のウエアを見つけた場合、パウダーガードが付いているかいないかは、そのウエアの品質を測る格好の基準になるでしょう。春先用の薄手のウエアには付いていないことも多いですが、初めてウエアを購入する際は是非付いているものを選びましょう。トップシーズンのパウダーの日は、滑っているだけで冷たい雪が入ってくるのです。
パウダーガードをはめれば雪よけに効果を発揮しますが、派手に転んだ時はガードがめくれ上がり、雪が体に入ってくる可能性が大いにあります。メーカーによってはパウダーガードとパンツを合体できるようになっていて、この場合雪が入ってくる確率が大幅に減ります。
多くのパンツには、ベルトをしなくても腰回りのサイズをある程度調整できるように、ウエストの内側か外側に調整ベルトがついています。低価格帯のパンツには付いていない場合もあります。ウエストの微調整を行いたい人にはぜひほしい機能です。
親切なウエアにはパスケースを入れるところがあります。ジャケットの裾の裏側や、袖先のマジックテープの裏面に透明なものがついていたらそれはパスケース入れです。とても便利なのでどんどん活用していきましょう。
ジャケット内にこもった湿気を外へ解放してくれるのがベンチレーションです。ジャケットの場合、たいていは両脇に付いていることが多いです。スキー場で暑くなったときベンチレーションのチャックを開けると、まるで夏の日に網戸にしたような清涼感を感じるでしょう。
パンツの場合ベンチレーションは太ももの内側か外側についているタイプがほとんどです。パンツによっては付いていないものもありますので、購入する時に確認が必要です。ベンチレーションに色がつき、ファッションのアクセントになっているウエアもたくさんあります。
ジャケットの袖先についている、半手袋のようなものがリストゲーターです。 リストゲーターがついていると、グローブとジャケットの隙間から雪の進入を防いでくれるでしょう。滑り終えたあとは袖から出してきちんと乾かすようにしましょう。
フード付きのウエアには写真のように後頭部付近か、もしくはフロントのフード付け根部分に、フード自体をキツく締められるようにアジャスターが付いています。フードをかぶって滑る時に、風でフードがずれて視界が狭まるのを防いでくれる効果があります。
ブーツにかぶせて雪を完全にシャットアウトします。始めたばかりの人はこのパウダーガードをブーツの内側にしまっていしまいがちですが、それは間違いで、必ずブーツの上にかぶせるようにしましょう。かぶせたら金具をブーツのひも部分に引っ掛けて、滑走中にまくれ上がらないようにします。
パンツの裾をブーツに被せる時に役に立つのがこのチャックです。裾周りのシルエットが広がることでスムーズにブーツを覆うことができ、何よりウエア全体のシルエットが美しく見えるでしょう。細身のパンツを求める人には是非ともほしい機能です。最近はどのウエアにも比較的付いていることが多いです。