低速でも派手に魅せるパウダーターンの秘密
スピードが遅くてもスプレーをたくさんあげたい!
「パウダーを滑る時は、1ターンごとに派手にスプレーを巻き散らしたい!」
そう願う人はたくさんいることでしょう。だけどパウダーの上では、スピードが十分についていないと雪しぶきを上げるどころか、ボードを切り返すことすら難しいのも事実。一方で、低速でのアプローチスピードでも豪快にスプレーを飛ばすレジェンドライダー西山勇君(OUTFLOW)。どうしたらスピードが遅くてもそんなに派手にターンのアクションができるのか、その秘密に迫ってみました。
【動画】トゥサイド・パウターン(29秒)
先シーズンの2月。オール8mmフィルムで「LIVE NATURALLY」や「FREE FOOT JAM」といった名作ムービーを世に送り出している「YONE FILM」の撮影で、道北エリアを訪れていた勇君。朝からせっせとシューティングに挑み、帰り際にまだきれいな斜面でパウダーターンを1カット撮ろう!という事に。斜度はあるものの雪は深く、十分なアプローチスピードをつけるのが難しい状況の中、勇君は何とも豪快に、トゥサイドターンで大きくパウダースプレーを巻き散らしていました。
後日その映像を見た時に
「どうしてこんなに雪しぶきをたくさんあげられるんだろう」
と不思議に思い、その秘訣を聞いてみようと電話してみると、返ってきたのは意外な答えでした。
「んーー、この1カットに関して言えば、自分の滑りが・・と言うよりは、乗っていた板のおかげだったと思いますね。」
その答えを聞いて一瞬あっけにとられたものの、あの時勇君が乗っていたボードの形状を、すぐに思い出しました。
思わず面食らう「テールのない」パウダーボード
OUTFLOW Cat134
軽快にパウダー&マウンテンクルージング
勇君が自らハンドドローイング、ハンドシェイプにより造り上げた、最短・最軽量の「Powder Cat 」は、これまでにない自由で斬新な乗り味を実現。極太のウエスト幅と微細なサイドカーブが、短い全長からは想像つかないほどの安定感と浮力を提供。そして何より大胆にカットされたテール部が軽快なフットワークを提供。タイトな木の中も自在にこなします。キャンバー構造にはノーズロッカー/テールロッカーに加えてDrive Camberを採用。パウダースノーでのスムーズな浮力、軽快なフットワークだけでなく、通常コンディションにおいても安定したカービング感を確保。
コア材のバンブー比率を上げることにより粘りのあるフレックスにアップデート!テール角/サイド部もABS樹脂で補強!
ボトム間際の超低速域でもご覧のアクション!
テールが無いから低速でも向きが変わる
「もともとサーフボードにあったシェイプからヒントを得た」というCat134。実際にビンディングをつけた状態でのテールの長さは5,6センチとかなり短め。勇君はこの板に、スタンス幅をいつもよりも狭めの53.5cmに設定して乗っているんだそう。
「エッジの切り返しも早く、板の向きもすぐ変わる。テールの摩擦の抵抗が無いので、タイトな木の中や深いパウダーでもすばしっこく遊べるんです」
この大胆なテール形状に加え、独自開発のキャンバー構造「DRIVE CAMBER」搭載により、よりシャープなドライブ感、加速感を生み出すんだそう。
【DRIVE CAMBER ドライブキャンバー】
ノーズロッカーに加え、ボトム面の後ろ足下部にテールロッカー&ローキャンバーを配置することにより、ターン後半の適度な粘りとホールド感を提供。このため、高速カービング時においても余裕の安定感を獲得。様々な地形での遊びにおいて、ターン時にテールが吸い付くような心地良いドライブ感、ターン後半の加速感を得る事がでる。
ライダー企画のインディペンデントブランドで最高な瞬間を
長年の経験からあらゆるライディングのシチュエーションを想定し、場面場面で最高のライドフィーリングを提供しているOUTFLOW
もしパウダーで低速域での派手なアクションを求めるのなら、ライダーが自ら設計し、その経験に裏付けされた間違いのないプロダクトに乗って、新鮮な乗り心地を体感してみてはいかがでしょう。
西山勇(にしやまゆう)
ボードブランド「OUTFLOW」を切り盛りし、ライディングの節々にその上手さと渋さが際立つレジェンドライダー。
sponsor:GREEN CLOTHING, DEELUXE, UNION, REDI,THE OTHER ONE,DEUTER,DRM1K,OUTFLOW