プロライダーはどうやって板を選んでる?
①原田将臣(head)の場合
たくさんある来期ボードの中から、どれを選んでいいか分からないよー!そんな方のために、ここでは当サイトと親交の深いライダー達のスノーボードの選び方をご紹介します。彼らがどんな基準でボードをチョイスしているかをヒントに、来期モデル購入の判断材料になって頂ければ幸いです。第一回目はご存知「真7人侍の」中心的人物、原田将臣さんです。
オールマウンテン・フリースタイラーが求める板は
10代〜20代前半まで、ハーフパイプの北海道強化指定選手として各地のワールドカップを転戦しコンペシーンに全力を注いでいたマサオミさん。
その後は活動の場をムービーシューティングに移し、國母和宏くんや中井孝治くんなど超一流のライダーが集う最強のクルー「真七人侍」のリーダー的存在として駆け回り、その作品にも激ヤバフッテージを残してきました。
現在の関心事は、「いつも滑っている山のさらに奥を開拓し、もっとロングライドの中に、カービング、ジャンプを盛り込んだフリーランがしたい」そうで、自身の滑りだけでな周りの仲間の映像も撮りながら、今後ウェブ等で流していく予定なんだそう。
チョイスした、趣の異なる2本のツインチップボード。
マサオミさんの身長は168センチ。体重61キロ。
彼がチョイスした来期ボードは2本ありました。
①パウダーで威力を存分に発揮するメインボード
HEAD EVIL158
厳冬期のフリーライドやパウダーランで、マサオミさんがメインボードとして乗っていたのがHEADのエビル158というモデル。
ボードの形状はツインチップ。キャンバーの構造はフラットロッカーだそう。ランニングレングスは長めで、ノーズとテールの先端をカットした独特の形状が特徴。
マサオミさんこのやや長めのツインチップボードを、1,2cmセットバックして乗っているそうです。
この板を選んだ理由は
「パウダーや未圧雪バーンでノーズが浮くこと。あとパウダージャンプの着地もしっくりくる」とのこと。
フラットロッカー構造は、全体的にはフラットでも、板のノーズからテールに向けて若干反っているので、ターンでの余計な引っかかりも無く、パウダーでも浮きやすいのでしょう。
②乗り応えのある王道のキャンバーボード
HEAD FORCE
一方で、先日(5月初め)に一緒に滑った時に乗っていたのがこのFORCE156。
このボードもツインチップ。ただ同じツインでもこちらはノーマルなキャンバー構造で、フレックスは固め。
現在実にさまざまなキャンバー構造が世に溢れている中で、「固いキャンバーボード」というのはある意味「伝統的」で「王道」のスタイルではないかと個人的には思います。
マサオミさんに選んだ理由を聞くと、
「固いバーンでもエッジがしっかり入って、余計なドライブがない」
「ターンやパークジャンプ、圧雪バーンがやりやすい。ジブはしづらいけど」
とのこと。
確かに。結局キャンバーボードは、他の構造に比べてしまうと扱い方に難しさが出てくるのかもしれないけど、その分ターンやジャンプの反発だったり、踏み応えだったり、ものすごく乗り甲斐があって、だから王道なんだなーと。
マサオミさんがボードを選ぶ基準は?
「デザイン、長さ、固さ(トーション)かな」
昔は同じ板でも、153cm 154cm 長くても156cmだったそうで、がっちりフリーライディングを攻める今ではその長さは158や159と、少し長めにシフトしてきたそうです。
「北海道の雪は深すぎて、ノーズを浮かせるのはなかなか難しい。だから、パウダーライディングのために、ノーズに抵抗をもたせたい」
と、マサオミさん。
ダブルキャンバー、ロッカー、フラット、フラットキャンバー、キャンバーと、何でも揃う スノーボードブランドHEAD。
そのなかで、自身の関心事であるフリーライディングを、季節ごとの雪質に合わせて、時に他のジャンルも視野に入れながらボードをチョイスしているみたいですね。
原田将臣(はらだまさおみ)
1982年7月2日生まれ
北海道札幌市出身
身長168cm 体重61kg
レギュラースタンス スタンス幅56cm 前18°後ろ-6°
SPONSOR:HEAD,COLUMBIA,ANON,CARVER,SOREL ,HOME,7SAMURAI
【プロライダーの板選び】①原田マサオミ /②堂前和也/③鈴木裕司/④清原勇太/⑤南谷孝太郎/⑥渡辺大介
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